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HOME » 志士の会メンバーの政策・コメント » 真の政治主導により東日本大震災の早期復興 Ⅱ 平成23年6月25日
平成23年6月25日


真の政治主導により東日本大震災の早期復興

?パートII?

 

東北志士の会 代   表  根本 匠(福島)
世話人代表  鈴木俊一(岩手)
幹 事 長  西村明宏(宮城)
事務総長   御法川信英(秋田)

地域の雇用を支える中小企業の再建、
「地域創造復興国策ファンド」を創設せよ!



企業が復活しなければ雇用は生まれない。雇用が復活しなければ復興はない。今回の大震災により、直接被害を受けた企業だけでも約3万2千社、36万人分(4県44市町村)もの雇用が脅かされている。(東京商工リサーチより)
復興のためには企業の再建、産業競争力の強化が不可欠。しかし、企業はリーマンショック後、既存債務の信用保証、利子補給、繰り延べを受けている。さらに、震災により設備、財産を既存、新規の融資を受ければ二重の債務を負う。
二重ローン対策は復興のために不可避的に重要だ。既に、復旧、復興のための信用補完の拡充、公的な低利融資制度も拡充、強化された。しかし、融資だけで企 業を再建することは、極めて困難であり、融資には限界がある。必要なのはニューマネー、特に資本、中小企業に直接資本を注入する新たな仕組み、「地域創造 復興国策ファンド」が必要だ。

「地域創造復興国策ファンド」は、地域金融機関、政府系金融機関と連携し、資本の出資(種類株等)を中心に、既存債務の買い取り、債務の株式化、新規融資等により、被災地中小企業再生への国家的投資として捉え、従来の発想を超えた大胆な中小企業再生に取り組む。
「地域創造復興国策ファンド」は、国の資金と共に被災地を応援する日本国中の資金を求める。



1、地域創造復興国策ファンドの意義

(経済の縮小スパイラルを防ぐ)
    被災地、特に「原発起因災害」に見舞われる福島県では原発の風評災害の今後も見通せず、経営の先行きも不透明、このままでは地域経済がデフレスパ イラス、経済の縮小スパイラルに陥る可能性が大きい。リーマンショックを超える「大震災経済ショック」を招きかねない。大胆なてこ入れが必要。

(社会的な投資と捉える)
    被災地の企業を「個々の企業の集積、総体」として、地域の将来の雇用、活力を生み出す「社会的共通資本あるいは公共的インフラ、準公共財」と捉 え、国の支援を「個々の企業の救済」から「民の自助努力の後押し、地域の復興創造」のための国家的、社会的投資として位置づける。
    民の力を引き出すためには、官が前面に出て民の自助努力を後押しする必要がある。

  (現行の二重ローン対策の限界、RCC型には限界)
    現行の二重ローン対策として検討されているのは、独立行政法人の中小企業基盤整備機構や自治体、民間金融機関等の出資でつくる「中小企業再生ファ ンド」、債権買取や出資、債務の株式化で企業の返済負担を軽減させて再生を実施するもの。事業の再生可能性を判断するのに時間がかかる企業については、そ の間の利子負担軽減を検討するとされている。しかし、現行案はかつての不良債権処理で中軸の役割を果たしたRCCの企業再生型のスキームにとどまるもの。 限界がある。

  (必要なのはニューマネー、産業再生機構の発想が必要)
    現行案の問題は、旧債務の処理はできても新債務については既存の政府系(長期安定資金)の融資を想定している所に限界がある。大地震、大津波、原 発事故等による被災で、企業はバランスシートの資本の部分を毀損、喪失したため、旧債務の減額等を行ったとしても負債比率が非常に高くなっており、新規の 資金を融資で受けることは極めて困難。
    事業価値の高い、前向きな企業を再建、再生するためには、ニューマネーを供給する必要がある。個々の企業に資本注入、出資(種類株)、資本制の融資(劣後ローン)。






2、地域創造復興国策ファンド(以下、復興ファンド)のスキーム

(復興ファンドの資金)
国、関係する地方公共団体、民間(金融機関、事業法人)が出資し復興ファンドを組成。
被災地を応援する民間の出資、寄付も募る。義援金の一部も将来への投資として活用。
復興ファンドは政府保証により資金を調達し支援に充てる。

(復興ファンドの機能)
産業再生機構や企業再生支援機構と同様の性格だが、出資を中心として債権買取、債権者調整等の機能を有する。
具体的には、被災企業が債務を抱えているが、事業に収益性があると認められる場合は、ニューマネー(出資、融資)の供与と既存債務の整理(債権買取、債権放棄、DDS、DES等)を含めた再建計画を策定し、企業を支援していく。

(想定される業務の流れ)
1.被災企業または取引金融機関から事前相談。
2.復興ファンドは、企業の財務状況、ビジネスの収益性などを勘案し取引金融機関と再生計画を策定。
3.取引金融機関の支援・協力を前提に復興ファンドがダブルチェックを行い支援を決定。
4.支援決定と同時に他の金融機関からも債権を買い取るか再生計画に同意して債権を継続保有するかの選択を要請。買い取り価格は再生計画に基づく価格とする。
5.復興ファンドは再生計画に基づき、出融資、債権買取等を行う。

(留意事項)
産業再生機構等は自らDDを行い支援を行うことから支援件数は限定されたが、復興ファンドは、被災企業のメインバンクである地域金融機関(民間、政府系)の審査ノウハウ、目利き機能を最大限活用し、支援件数をできるだけ多く、機動的に対応する。
産業再生機構等は支援対象企業の再生期間が3年と短いが、被災企業の再生にはより長い取り組みが必要。再生にかかる期間は産業再生機構より長い期間(5?15年程度)を想定する。
ニューマネー(出資、融資)についても、既存の枠組み(中小企業基盤整備機構、金融機関が作るファンド、政策金融等)を最大限活用する。
復興ファンドは民間・政府系金融機関等既存の組織単独では対応困難な大型案件や国・地方との協調が必要な案件(例えば農業、漁業の大型化や法人化、温泉街等観光地の再生。)にも対応。

(復興ファンドの組織)
簡素効率的な組織とし地域再生の中枢機能的な役割を担う。